スタッフブログをご覧の皆さんこんにちは。
モリタ装芸の樋宮です。
新潟の夏は湿度が高く、蒸し暑い日が続きますね。最近は春や秋が短く、夏の期間が長いように思います。実際10月ぐらいまで最近は暑い日が続いていますよね。
今回は、夏の暑さを乗り切るための省エネ対策についてお話しします。
特に高断熱高気密の家にお住まいの方、もしくはこれから家を建てようと考えている方にはぜひ知っていただきたい内容です。
高断熱高気密住宅の落とし穴
「高断熱高気密の家は夏も涼しい」というイメージを持っている方が多いかもしれません。確かに、外気の熱が家の中に伝わりにくいため、一度冷房で冷やした空気は逃げにくく、効率的に家全体を冷やすことができます。
しかし、ここに落とし穴があります。
それは一度家の中に入ってしまった熱も、外に逃げにくいということです。
日中の強い日差しが窓から室内に入り込むと、その熱がどんどん蓄積されてしまい、夜になっても熱がこもった状態になります。
最も効果的な夏の省エネ対策「日射遮蔽」
では、どうすればこの熱ごもりを防げるのでしょうか?
結論から言うと、「家の中に熱を入れない」ことです。そのために最も効果的なのが日射遮蔽です。
日射遮蔽とは、太陽の日差しが窓から入るのを防ぐことです。窓から入る熱は、夏の住宅における熱侵入の大部分を占めると言われています。
日射遮蔽の方法と効果
日射遮蔽には、家の外側で行う方法と内側で行う方法がありますが、私がおすすめしたいのは家の外側での対策です。
- 外側での日射遮蔽
- サンシェードやよしず、すだれ、グリーンカーテン、植樹など
- 窓の外側で日差しをカットすることで、熱が窓ガラスに当たる前に遮断できます。これにより、窓ガラス自体が熱を持つことを防ぎ、室内への熱の侵入を大幅に抑えることができます。よしずやすだれなどは和風なお家であれば良いかもしれませんが、見た目を意識するのであればキャンプ用のタープなどの活用、広葉樹を植えて日差しを和らげてあげるなどが良いかと思います。
- 内側での日射遮蔽
- 遮光カーテンやブラインド
- これらの対策も一定の効果はありますが、熱はすでに窓ガラスを通して室内に入り込んでいます。そのため、窓ガラスが熱を帯び、カーテンの内側に熱がこもってしまいます。結果として効果はそこまで高くはありません。
建築時に考えるべき日射遮蔽
これから家を建てる方は、日射遮蔽を設計段階から考えるていきましょう。
私の自宅でも日射遮蔽を考慮したおかげで夏は涼しく過ごせています。
- 軒(のき)や庇(ひさし)を作る: 太陽の角度が高い夏の日差しは遮り、角度が低い冬の日差しは取り込めるように設計することで、夏は涼しく、冬は暖かい家になります。
ただし、注意点として南側の窓で検討してあげることが重要です。朝日や西日などは太陽の角度が低いため軒や庇を検討しても日は差し込んできてしまいます。
- 窓の配置を工夫する: 強い西日が当たる窓を極力減らす、もしくは西側の窓には日射遮蔽効果の高い窓ガラスを採用するなど検討しても良いかと思います。
ただこれも私が皆さんによく「窓1枚1枚に役割を与えましょう」と言っていますが、省エネや日射遮蔽だけで窓配置を決めるのはおすすめできません。抜け感や景色など大事にする部分はたくさんあるのでよく検討していきましょう。
まとめ
高断熱高気密の家ほど、夏の暑さ対策には日射遮蔽が不可欠です。
特に、家の外側で日差しを遮ることが、家の中に熱をこもらせないための鍵となります。
タープやグリーンカーテンなど、手軽に始められるものから取り入れてみましょう。
そして長い夏を少しでも快適に省エネに乗り切っていきましょう!