はじめに:行事は「追加費用」ではなく「家づくりの一部」
新築住宅は、土地・建物・ローンなど大きなお金が動く一大プロジェクトです。だからこそ、予算づくりの段階で後回しにされがちなのが「行事」の費用。けれど、上棟・地鎮祭などの節目は、工事の安全や家族の気持ちの整理、そして関係者との信頼づくりに効いてくる“家づくりの土台”でもあります。
このコラムでは、代表的な行事の内容と費用感、そして「なぜ大切なのか」を、営業担当者の現場目線も交えながら整理します。
新築住宅で多い行事と、だいたいの費用感
1) 地鎮祭(じちんさい)

何をする?
工事が始まる前に、神様から来ていただき、工事の安全と家の繁栄を祈る儀式です。
費用の目安
- 御初穂料(神主様への謝礼):2〜5万円程度
- 供物・準備品:(神社側で用意いただく場合が多い)
- テントなど会場設営:建築会社側で準備する場合が多い
ポイント
「やる/やらない」よりも、“やるなら気持ちよく、無理なく”が大切。準備の負担を減らすセット手配や、参加者を絞った小規模実施も十分に意味がありますし、セレモニーとして親御さんも含め出席いただく場合もあります。
2) 近隣あいさつ(工事前)

何をする?
工事車両の出入り、音、粉じんなど、どうしてもご迷惑をかける可能性があるため、事前に状況を説明し、理解をお願いする活動です。
費用の目安
- ご挨拶の品:1件あたり500〜1,500円程度 × 件数(目安:両隣+向かい+裏手など)
ポイント
地鎮祭を行う場合は、地鎮祭の祭典の後に、建築会社のスタッフとご近隣に一緒に挨拶に伺います。施主から建築会社を紹介する形式が多いです。
地鎮祭を行わない場合は、施主と建築会社とで日時を合わせて、近隣に挨拶に伺います。
3) 上棟式(じょうとうしき)/餅まき(もちまき)

何をする?
建物の骨組みが立ち上がる節目の行事です。上棟式は工事の安全祈願と大工・職人さんへの感謝を伝える場。餅まきは地域の方へお披露目する意味合いもあり、近隣との関係づくりに役立ちます。
費用の目安
- 棟梁もしくは神主様へのご祝儀・御初穂料:2〜5万円程度
- 職人さんへの・ご祝儀・手土産:0.5〜3万円程度(会社・地域慣習で差)
- 餅まき(餅・菓子・小銭・袋・案内チラシ等):3〜15万円程度(規模次第)
ポイント
上棟は、現場の空気が大きく切り替わる日です。そこで「ありがとうございます」と直接伝えられると、職人さんの気持ちが引き締まり、現場の連携がより良くなることがあります。餅まきは、工事前に行った近隣の範囲を超え、広い近隣へのあいさつを兼ねやすいのがメリット。工事中の騒音・車両出入りがあるからこそ、ご近隣の皆さんと関係を温める価値があります。
それぞれの行事(地鎮祭・上棟式)の実情について
地鎮祭や上棟式は、いずれもメリットのある行事・式典ですが、住宅を建築される方が全員実施されているわけではありません。
地鎮祭の実情(モリタ装芸の場合)
モリタ装芸では、地鎮祭は9割くらいの方が実施されています。一方で、信仰されている宗教の関係や、無神派の方など事情はさまざまです。大切なのは「やる/やらない」を一律に決めることではなく、お客様の価値観やご事情に合わせて、無理のない形を選ぶことだと考えています。
上棟式の実情(モリタ装芸の場合)
上棟式は、弊社では1割くらいの方が実施されています。内容としては、お施主様・棟梁・職方・弊社関係者で行う、比較的コンパクトな上棟式が多い印象です。
また、上棟式の中でも餅まきまで行うケースは大変まれですが、地域の慣習が色濃いエリアや、建替えにあたって近隣の方への感謝を伝える一環として実施されることもあります。
「行事の費用」をどう位置づけると失敗しにくいか
1) 予算に“行事枠”を最初から入れる
おすすめは、最初の資金計画で「地鎮祭、近隣あいさつ、上棟式:5〜15万円」の枠を確保しておくこと。
地鎮祭だけならもう少し小さく、餅まきをしっかりやるならもう少し厚く。いずれにしても、後から捻出するより精神的な負担が減ります。
2) 「やる価値」をお金以外で見積もる
行事の価値は、金額に対して一律ではありません。例えば、
- 近隣との関係が不安 → 餅まき・あいさつの価値が高い
- 共働きで準備時間が少ない → セット手配・小規模実施の価値が高い
- 家づくりの記念を残したい → 上棟の節目を写真・記録で残す価値が高い
というように、ご家族の状況で“効くポイント”が変わります。
3) 「地域性」と「現場慣習」を事前に確認する
同じ県内でも、地域で慣習が違います。
「うちは簡易でいいのかな」「祝儀は必要?」など迷ったら、遠慮なく確認して施工業者に確認して大丈夫です。最初にすり合わせる方が気持ちよく進みます。
まとめ:行事は、家づくりを「良い思い出」にする未来への投資
行事の費用は、建物本体に比べれば小さいかもしれません。けれど、節目を大切にすることで、家づくりが「ただの工事」ではなく、家族にとっての大切な物語になります。 何年後、何十年後に振り返り、「この家の地鎮祭だね」「上棟式やったね」と振り返ると、様々な思いでがよみがえってくるきっかけになると思います。
「全部やらなきゃ」ではなく、やるなら無理なく、納得感のある形で。ご家族の考え方、地域性、そして現場の状況に合わせて、最適なスタイルを選んでいきましょう。
モリタ装芸では、6月13日に坂井東で餅まきを行いました。


ご近隣の方から総勢約150名の方からご参加いただき、大変盛り上がりました。 ご来場いただきました皆様、ご近隣の商店の皆様もご協力をいただきありがとうございました。
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